メディエーションとは

「あの人とは、今後も付き合い続けていく必要がある・・・裁判だと勝ち負けはハッキリするけど、今後ギクシャクしてしまう・・・どうすれば?」と悩まれていませんか?

兄弟姉妹、親族、職場の人間関係、かかりつけのドクター等とのトラブルを「対話」で解決するアプローチがあります。それが「メディエーション」です!

今後も大切な相手だからこそ「対話」で解決!

はじめまして。フリーメディエーターとして活動している竹内陽子と申します。

私は以前、病院に勤務しながら「医療メディエーター」として病院・患者間に介入し、対話をスムーズに進められるように尽力しておりました。その経験を活かし、病院だけでなく、ご家族・親族、ご近所、企業内の人間関係に「メディエーション」を届けていきたいと思い、フリーメディエーターとして活動しております。

このページをご覧いただいているあなたは、

「今後もお付き合いをしていく必要のある相手との関係に悩んでいる」

と思われているのではないでしょうか?

もちろん、犯罪の被害にあってしまい、「裁判をして勝ち負けをハッキリさせたい」という場合は弁護士に相談し、法廷で争うことになると思います。

しかし、例えばパートナーとの離婚時の親権の問題や、親の介護や相続での兄弟姉妹との意見の食い違い、経営している社員との人間関係などは、「今後もお付き合いをしていく必要のあるお相手」ですよね。そういう場合は、「いきなり裁判だ!」ではなく、「まずはメディエーションによる対話での解決方法もある」ということを知っていただきたいのです。

メディエーションプログラムのお客さまの声

株式会社リントレーコーポレーションの金馬社長との対談動画です。

金馬社長は、先代社長の頃から勤務されている年上社員Aさんとの関係性に悩まれていました。思うように動いてもらえないAさんに気を遣い、どう接したら良いのか分からない・・・。「社長として認められてないのでは?わざとイライラさせてきているのでは?」という疑心暗鬼に。精神的に限界の状態の時にご相談をいただきました。

私がメディエーターとしてお二人の間に入らせていただいたところ、Aさんはとても金馬社長に普段から感謝していたことがわかりました。Aさんからすると、金馬社長から仕事の指示の真意を汲み取れず、対応に困っていたのです。お二人のギャップを確認し、金馬社長は自らを変化させていったところ、Aさんも自ら行動するようになり、会社の一体感もUP!

信頼関係が再構築でき、より深く理解し合える間柄になれるからこそ、ストレス軽減や仕事の効率化にもつながっていきます。

職場での対立が、離職やSNSや口コミサイトでの書き込みにつながることも見受けられる時代・・・。より必要性を実感しているところです。

ハートフルメディエーションとリーガルディエーションの違い

メディエーションには「ハートフルメディエーション」と「リーガルメディエーション」があります。「ハートフルメディエーション」は、「対話」を重視した方法で、信頼関係を築きながら課題を解決していくものです。

これに対して、「リーガルメディエーション」と呼んでいるのですが、弁護士や司法書士が介入して法的に合意を形成していくものです。「リーガルディエーション」の方が、手続きとしてはスムーズでラクかもしれません。

しかし、私が「ハートフルメディエーション」を提唱したい理由は、「今後の豊かな関係、信頼関係」につながっていくからです。

例えば、2つのご家庭があり、「佐藤さんの家の木の枝が田中さんの敷地に入り込んでしまっている場合」でイメージしていただきたいのです。

リーガルメディエーションの場合

田中さんは枝が自分の敷地の庭に侵入していることに不満を持ち、法的な解決を望みました。弁護士が介入し、次のように話を切り出します。

弁護士:「田中さん、佐藤さん、問題の解決のために、それぞれの主張を話し合ってください」

佐藤さん:「この木は枝を落とすと、そこから弱ってしまうので、このままにしておきたいのですが」

田中さん:「そうは言っても、枝についた毛虫がうちの庭に落ちてきて困ります。このまま放置するのは嫌だ。境界があるのだから、それを越えないようにしてもらわないと・・・」

佐藤さん:「そうですか、境界のところで枝を切り落とすしかないですか。仕方ないですね」

弁護士:「お二人が、両家の境界で枝を切り落とすことに合意できましたので、法的に効力のある合意書を作りますね」

最終的に、田中さんと佐藤さんは合意に至り、枝を切ることになりました。

しかし、佐藤さんは、わかってはいても大事な木を痛めてしまうことに心から納得できたわけではありません。そのうちに二人の関係はギクシャク・・・。今度は、佐藤さんが、田中さんの家で飼っている犬の鳴き声が気になりだしました。「不快だ。何とかしてもらわないと…!」一旦はリーガルメディエーションで解決できても、関係性の改善ができなければ、このように新たな問題が出てくることも考えられます。

ハートフルメディエーションの場合

田中さんは、佐藤さんの木の枝が自分の庭にまで入ってきて、どうしても気になると言います。一方、佐藤さんはその木が長年自分たちの家の一部だと考えており、切ることに抵抗を感じていました。

田中さん:「佐藤さん、うちの庭にこの木の枝が入ってきてるんだよ。これ、どうにかならないかな?」

佐藤さん:「この木はずっとうちのものだし、大事にしてるからすぐに切るのはちょっと…」

ここで、竹内が提案している「ハートフルメディエーション」のアプローチが始まります。田中さんと佐藤さんは、メディエーターのサポートを受け、お互いの立場や感情を尊重しながら、対話を深めていきます。

メディエーター:「田中さん、木の枝が敷地内に入ってくることで、特に困っていることは何ですか?佐藤さんはどうして枝を切ることに抵抗があるんですか?」

田中さん:「あの木の伸びた枝から毛虫がうちの庭に落ちるんです。3歳になる娘の杏がその毛虫に刺されそうになって…」

佐藤さん:「それは本当に申し訳ないですね。杏ちゃんにケガをさせたら大変だ。でも、あの木は父が私が生まれた時に植えてくれたもので…。枝を切ると、そこから病気になって枯れてしまう恐れがあるんです。毛虫が出ないように、防虫対策をしっかりやりますんで、それで何とかご理解いただけないでしょうか」

田中さん:「そうですね。毛虫が落ちてこなければ…。それに、そんなに大切な木を枯らしてしまうのはもったいない!毎年春にきれいな花を咲かせるので、実は私たちも楽しみではあったんですよ」

佐藤さん:「ありがとうございます。これからは気を付けますんで、また何かあったら言ってくださいね。落ち葉の問題とか…」

田中さん:「それはお互い様ですよね!歩み寄ってくださってありがとうございます」

こうして佐藤さんと田中さんはお互いの気持ちを大切にしながら、木の枝の問題を解決しました。「ハートフルメディエーション」では、対話を通じてお互いの感情や立場を理解し、関係性を深められることが特徴です。このアプローチにより、二人の関係はより良くなり、問題を超えて信頼を築くことができました。

人と人の関係が離れやすい現代、この「ハートフルメディエーション」はますます重要になると考えています。